【モテ期到来】
「でも、紗夜香の二股には気付いてないんでしょ?」
…今なんて言った…?
「二股なんて…元カレとはたまにご飯食べ行ったりするだけだし…。」
「でもこの前キスしちゃったって言ってたじゃん。」
「ああ…なんとなく流されちゃっただけ。」
私は聞いてて気分が悪くてロッカーを思い切りバンッ!と閉めた。
…一瞬静かになる更衣室。
「あ…ごめん。…私トイレ!先行くね~」
「アカリ~!今日、体育館だからね~」
私は「は~い」と返事をしてトイレに入る。
私は…私はあんな女の為に太一と会う事を遠慮してたの?
そう思うと自分にも腹がたった。
“本当は会いたかったのに”
そう思ってハッとした。
「…ヤバい…どうしよう…」
気付いちゃったんだ…自分の気持ちに。
“太一が好き”
終わったと思った私の恋が…
またスタートし始めた。
◇◇◇◇◇◇◇◇