Tの存在 ~jr.研究員ミッション~
三国の研究者たちがそろって会談したので、マスコミにも大きく取り上げられた。
なぜ情報が漏れるのか。
モリヤマはまた疑った。
絶対この研究所内にいる。
スパイが・・・
確信していた。
またモリヤマ研究所の前にマスコミがたくさんいた。
「一切取材はお受けできません。」
須田は言い切った。
「ですが、もはや国民の輪の中心にいるあなたたちです。何を隠しても知りたいという欲求が絶えません!」
「情報を提供してください!」
「私たちは、税金で研究所にいるわけではないので。」
須田は情報提供の義務はないと言い切った。
「でも、知りたいんです!」
「なぜすべてを明かさなければならない?」
「国民が知りたいと思ってる以上、情報を提供しようという心を持ってもおかしくないはずです!」
須田はため息をついた。
「私たちの考えはそう簡単には変わりません。」
失礼します、
と言って研究所に戻った。
「マスコミってなんであんなにはやく情報が伝わるんですかねー?」
「そうね。」
「須田部長?なんか、顔色よくないですよ・・・?」
「・・・・気のせいよ。」