Tの存在 ~jr.研究員ミッション~

愛は空を見た。

「きれいだな・・・。」

「うん・・・きれいだな。」

俺も、窓辺に座った。

「りっくんも見てるかな。」

「あいつ・・・どうしてんだろうな。」

「・・・どうでもいいやあ。」

そういって愛は俺に寄り掛かった。

「・・・。」

なんか・・・

中学生以来だ・・・





俺は、中学生のとき

べたぼれした女子がいた。

そいつも・・・

「愛。」

って名前だった。

「愛!今日一緒に帰ろうよ。」

「ごめんー!海くん!今日は塾なんだ・・・。」

「・・・そっか。」

「またね!」

「・・・ん。」

中学三年生で結局別れちゃったけど。

卒業まで続くって思ってたのに・・・

俺はそのとき研究所に行きながら中学校へ行く

というまれな学校生活を送っていた。

「海くんはきっといい研究員になれるから!」

そういって卒業した。

俺は号泣したんだよなあ・・・




そんな思い出がよみがえってきた。
< 135 / 146 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop