Tの存在 ~jr.研究員ミッション~
陸は真剣な声になった。
そこにアイツいるの?
と聞いてきた。
俺はいないって言った。
『なんで、そういうこと考えるの?』
「え?お前は一緒になりたいわけ?」
『決まってんだろ。』
「・・・そうなんだ。」
すると、その様子を察知したのか愛はいつのまにか持っていた紙に
<とりあえず、私は嫌だって言って>
と書いた。
「あぁ。あのさ!俺ね、愛と会ったんだけどなんか相談があるらしくてさ・・・。」
『愛?』
「うん。」
『海・・・そんな風に呼んでた?』
「あぁ。多分」
『ならいいけど。で?』
「・・・言いにくいんだけどさ、愛はお前と結婚したくないって言ってる。」
『なんで?』
「いやあ・・・そこまでは。」
『契約したんじゃないの?』
「いや、わかんね。」
『後でアイツに電話するわ。今忙しいから。』
「おぉ。ごめんな。」
ブツリと切れた。