Tの存在 ~jr.研究員ミッション~
「状況を説明します。」
・・・。
「・・・どうなったんです?」
愛に隆太郎が聞いた。
「どうなったって・・・。」
・・・どうなった・・か。
「返事聞けないまま通信は切れました」
「・・・そっか。」
俺はなんか気まずいって思った。
隆太郎はすっごく不安だし
愛美さんだって指名手配犯だから
こっち来られたら逮捕だし
愛莉ちゃんだって離れ離れになるかも・・・
「通信を切られたわね。」
愛美さんは言った。
「切られた?」
「きっと愛のぎこちなさに気付いたのよ。」
「ぎこちなくなんてなかった!」
俺は断言した。
愛は堂々と言っていた。
未確認生命体に遭遇しました、予想以上に大きいです
って言っていた。
「大きくなんかないわ。あっちにはもう撮影されてる。それなりの知識持った人。嘘だとすぐにわかるわ。」