【短編】月と星
私はその場に崩れるように座り込んで頭を左右に振りながらただ『嘘だ、嘘だ』って呟いてた。



涙は出なかったよ。




だって信じてなかったから。





セイが死ぬなんて信じられなかったから……


















棺の中に眠るセイを見て初めて私は泣いた。













ねぇ、セイ、







私はこんな形で会いたかった訳じゃないよ……









< 7 / 13 >

この作品をシェア

pagetop