前略、肉食お嬢様②―カノジョな俺は婿養子―
『それなりに日持ちはするんっすけど、なるべく早く食べた方がいいと思いまして。先輩のスケジュールをお尋ねしようと…、あ、無理に空けなくてもいいっすよ。突然の誘いですし。だけど折角のご馳走なんで、先輩を呼びたくって』
彼の好意をじかに感じた鈴理は瞳に光を宿らせ、「行く」絶対に行くと主張。
隣で綻んでいるお松とアイコンタクトを取って、明日にでも行くと答えた。
この一週間はスケジュールに融通が利くのだとうそぶいて、いつでも行けると相手に告げた。
真に受けた彼氏はだったら、もう一つお誘いしたいことがあるのだと照れながらポツポツ内容を語ってくれる。
それを耳にした鈴理は、「当然OKに決まっている!」立ち上がって目を爛々と輝かせた。
濡れた足もそのままに、軽快な足取りで自室に戻り始める鈴理の背を見送るお松は微苦笑を零して後を追う。
「本当に竹之内家一おてんばなお嬢様ですこと」