歪んだ愛
―第一章―愛情

―告白―

「おぉぃ藍羅ぁ~!今日一緒にケーキ食い行こうぜぇ~~♪」

あたしは、男友達の斉藤 正樹に呼ばれた。  

正樹は、鞄を振り回しながら叫んでいる。

「いいよぉ♪じゃぁちょっと待っててねぇ」

そう言って、帰る仕度をした。

「お待たせ!行こう!!」

ドアの前で待っている正樹のもとにかけつけた。

「なんか最近できたらしいおいしいって評判のケーキやさんがあってさ、いきたかったんだよ」

と、あたしを誘った理由を言いながらスタスタと前を歩く正樹。

「ふぅ~んおいしいんだ。」

そっけなく返事して、ひたすら早く歩く正樹を急ぎ足で追っかける。

「おいしいよ。たぶん。」

「ねぇ。ちょっと歩くペース落としてよ!速すぎるよ正樹!」

もう早すぎてついていくのが大変だったため、正樹にたのんだが、

「お前が遅いんだよ!さっさと歩け!太るぞ!」

そう言って笑い出した。

「ふざけんな!」

あたしが後ろから蹴りを入れて、怒ると、少し歩くペースを落としてくれた。

「ありがと」

小さな声でお礼を言ったが、正樹は気づいてないようだった。

そしてしばらく歩くと、おいしそうなケーキがずらりと並んでいる店に着いた。

「ここ?」

「そうだよ。うまそうだろ~」

正樹はあたしが好きなチョコレートケーキを指差してニコニコしながら言ってきた。

「うん!!すごいおいしそう!」

あたしはガラスケースの中に入ったケーキたちを眺めていた。
そのとき、見たくないものが目に入った………

「1000円!?」

ケーキ一個の値段が1000円だった……

「どうしよ~あたし600円しかお金持ってないや~…今日はあきらめるね…正樹は一人でたべてていいよ!」

そう言って正樹を見たら、

「何言ってんの?今日は俺のおごり!たくさん食べてよ!」

一個1000円のケーキをおごってもらうのはわるいので、

「じゃあ400円頂戴!」

といって400円をもらい、1000円の一番おいしそうなケーキと普通のアイスティーを頼んだ。
もちろんアイスティーはおごりで。

ケーキの前にアイスティーが来たからアイスティーを飲みながら正樹と話していた。

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