童顔教師が居候。
数分後…意識を取り戻した私は、食卓に座り誰かが説明するのをじっと待っていた。
目の前の男はまるで家族の一員のように会話に入り、気にもしない様子で夕食をとっている。
さっきの先生の言葉が頭をよぎった。
「てめぇ…夜覚えとけよ」
…はっ!?
ということは鰯が夜うちに来ることは計画されていたというのか!?
でもなぜ…母も父もこんなに和やかな空気で…しかも自分の息子のようにふるまっている!?
兄は鰯と同い年だ…でもこんなに仲良くなっちゃって!!
おかずの奪い合いなんかしちゃって!!
誰もこの状況を説明しないことに苛立ちを覚えた私は、自分から切り出した。
「…なんでうちに鰯先生がいるの?」
お母さんがぽかんと情けなく口を開け、私を見ている。
私なんかイケない事言っちゃったのかな?
「お前…覚えてないの?」
最初に口を開いたのは、お兄ちゃんだった。