童顔教師が居候。





「コイツ、お前が小学校んとき隣に住んでた亮介だよ!遠藤亮介!」





遠藤・・・亮介・・・?
聞き覚えのある名前。その瞬間、ザァァァっと私の中に思い出が広がった。



………そう。私が小学2年生の頃、隣の家の子とお兄ちゃんが凄く仲良かった。私もその子のこと「亮にい」って言って慕っていた。その人が「遠藤亮介」。

頼りがいがあって、優しくて、かっこよくて英語が凄い得意。
塾の宿題、全部やってもらっちゃったこともあったな。

みんなから好かれる人気者の亮にい。
私の…初恋の人。

家族同士でも仲が良くて、夏休みにはキャンプ行ったり、海行ったりしてたな。
それが私が中学に上がる頃、隣の家の遠藤さん一家は引っ越ししてしまった。
引っ越すなんて信じたくなくて、お別れも言えなかった。それを凄い後悔して…しばらくは泣いてたっけ…。







まさか…鰯先生がっ…その「亮にい」なの?

ほ…ほんとに!?

…なんなのよ!なんで何も言ってくれなかったの!?
どうして黙ってるの!?





なんで…









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