童顔教師が居候。

「二人きりの我が家」

「…雀！？さらにクマ濃くなってるよ！？」





またお前は大声で…クラスの子たちチラチラ見てんじゃん。



…私、仲森雀はやはり今日も寝不足です。
それは何故かと言いますと、もちろんあの馬鹿担任「鰯亮介」が原因です。


昨日一通りお兄ちゃんから事情を説明してもらった私ですが、まだ鰯とどう接していいか分からない状態でいました。

っていうか、やっぱ「亮にい」って呼んだ方がいい？
いやいや、さすがに馴れ馴れしすぎるかな？
今まで通り「鰯」でいくか…？
それもなんか遠いいような…
考え込んでいると、亮介くんが私を「雀」と呼んでいることを思い出した。
…だったら私も「亮介」ってよんじゃおっかな。
だ、だめだ。今度は生意気すぎ！


「俺のこと、家では亮介って呼んで」



爽やかな笑顔でそう言うと、眼鏡をケースにしまう彼。
考えていたことが見破られたのかと思い、顔が一気に熱くなる。
それを不思議そうに見る亮介くん。




「さすがに年上だし、呼び捨てはできないよっ・・・だから」





一回深呼吸して、決意を固める。





「やっぱり、亮介くんって…呼ぶね？」





…亮介くんは、固まったまま動かない
えっ！？やっぱダメ！？
良い子ぶってる感じがするかも！？
あああやっちゃったかなーぁぁ！？



頭を抱え、顔を真っ赤にさせる私を見て亮介くんが一言




「…何それ。可愛んだけど。」





と少し照れながら言った。