童顔教師が居候。
それからは、唯ちゃんが大好きな下ネタを延々と聞かされた。
…ここ、一般の喫茶店だってのに。
遠慮が無いのよこの女は!
…長く居座った喫茶店を後にして、ようやく家の前。
今日の唯ちゃんは凄くおしゃべりだったな。いつも良く話すけど。
それにしても話聞くだけで疲れた。
ため息を吐いて重い玄関の扉を押す。
「たーだーいーまー」
…珍しく返事が無い。
この時間なら必ずお母さんが台所で夕飯の準備をしているはずなのに。
二階へあがっても、人の気配はない。
リビングのテーブルの上に、一枚の紙を見つけた。
…どうやら書き置きらしい。
手にとってそれを読む。
なになに…えーと…「お母さんとお父さんは1泊2日の温泉旅行に行ってきます。たぶんお兄ちゃんはこれを良いことに、彼女の家に泊ると思います。帰ったらしっかりと怒ります。…悪いんだけど亮介くん、雀を宜しくね。」