童顔教師が居候。





コクンと頷き、椅子に座る。





「亮介くんも座って。早くしないと冷めちゃうよ!」







そう言うと、慌ててスーツの上着を脱ぎ始めた。
ネクタイを緩め、亮介くんも椅子に腰かける。




「こんなに早く雀の手料理食えるなんてな。早く帰ってきてよかった。」






そう言うと、箸をパチパチ鳴らして満面の笑顔。
そ、そんなに私の料理食べたかったのかな?
ちょっぴりにやける口元を、慌てて手で覆った。





「おっ!うまい!お袋の味!」




「お袋って何よ!!」






冗談も交えてのほめ言葉。
昔から子供っぽい性格は変わってないみたい。




…そういえば今日、少し早いな。
一人が嫌いな私にとってはありがたいけど。





「なんで今日は少し早いの?」






その質問に、亮介くんは頬杖をつきながら目を細めて優しく笑った。




「雀が一人で…寂しいだろうなぁっと思って。」





~~~~っ!!その笑顔にその言葉は反則!!

いっきに顔が熱くなる。慌てて下を向いた。
私の…ために早く帰って来てくれたの?
仕事…大丈夫だったかな。大変だったよね?
ありがとう…亮介くん…




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