【短編】コーヒーが飲みたい
ガスの火を止めると煙草を揉み消して、近所のショッピングセンターで千円以上のお買い上げの会員に配られた、クリスマスツリーが真ん中に描かれてる真っ赤なマグカップを食器棚から出す。
さてコーヒーコーヒー。
キッチンのシンク上に置いてあるインスタントコーヒーの瓶を取り出すと、蓋を開けて中を見る。
「あっ コーヒー少なっ!!」
そうか……
一昨日、無理に起きてた時胃がムカムカする程何杯もコーヒー飲んだもんな。
切らしてしまったのを忘れてた……
あ~あ、お湯まで沸かしたのに。
しょうがない、コンビニでその場しのぎ程度の小さめの瓶のでも買ってくるか。
あたしはパジャマのズボンを脱ぎ、ジーパンに履き替えると上は替えずに白いコートを羽織り外に出た。