人生ゲーム【リメイク】
「えっと・・・桜木さんはいくつなんですか?」
有樹はくすくす笑った。
「有樹でいいですよ。『ゆうき』じゃなくて『あき』。よく間違えられるから一応言っておきます」
光はどきっとした。
「ゆうき」と読むのだと思っていた。
「私は21です。光さんは?」
「俺は20です。1991年生まれの」
「じゃあ私の方が年上ね。参加は初めて?」
「はい。有樹さんは?」
「私も初めて。だから怖くって」
光は親近感が湧いた。
そこからお互いの身の上話が進んだ。
有樹はどうしても母親の手術代が必要で参加したという。
「手術代だけじゃなくて入院費や薬代の他にも私自身の生活費も必要で。大学に通っているから来年の授業料もいるし。父親は他界してて・・・」
光は胸が痛んだ。
自分と同じように苦しんでいる人間は沢山いる。
そんな気がした。
「あ、私の番だわ」
2回目のルーレットが終えた。
20番の山田敏之は2マス進んで、「会社帰りに雨に降られたので傘をコンビニで買う」を踏み-1万になっていた。
有樹がスタートのマスに入って準備をした。
再び帽子を被っている。
光は有樹の情報を得たので次のプレイヤーに近づいた。
有樹はくすくす笑った。
「有樹でいいですよ。『ゆうき』じゃなくて『あき』。よく間違えられるから一応言っておきます」
光はどきっとした。
「ゆうき」と読むのだと思っていた。
「私は21です。光さんは?」
「俺は20です。1991年生まれの」
「じゃあ私の方が年上ね。参加は初めて?」
「はい。有樹さんは?」
「私も初めて。だから怖くって」
光は親近感が湧いた。
そこからお互いの身の上話が進んだ。
有樹はどうしても母親の手術代が必要で参加したという。
「手術代だけじゃなくて入院費や薬代の他にも私自身の生活費も必要で。大学に通っているから来年の授業料もいるし。父親は他界してて・・・」
光は胸が痛んだ。
自分と同じように苦しんでいる人間は沢山いる。
そんな気がした。
「あ、私の番だわ」
2回目のルーレットが終えた。
20番の山田敏之は2マス進んで、「会社帰りに雨に降られたので傘をコンビニで買う」を踏み-1万になっていた。
有樹がスタートのマスに入って準備をした。
再び帽子を被っている。
光は有樹の情報を得たので次のプレイヤーに近づいた。