【完】愛する人を守る方法
俺は、弥生と別れたことを報告した。
「は?別れた!!??」
『おう…』
「お前は、なんて言ったんだよ?」
俺は昨日弥生に言ったことを言った。
「お前…最低だな。弥生ちゃんの気持ち、考えたことあんの?」
『なっ!』
「お前、おかしいと思わねぇの?あんだけ女に悪いことして、お前、何も言われなかったろ?女に叩かれたりされなかったろ?」
『あぁ』
「…口止めされてたんだけど、弥生ちゃん、お前の身代わりになってたんだぞ。女がお前を恨まれて、なにもされないように、女子の間で“暁に恨みがある人は弥生ちゃんまで”って掟ができて。弥生ちゃんはお前とヤった女たちに殴られてたんだよ。全て、お前を守るために。弥生ちゃんが毎日ケガしてたのは、ソレだよ」
『嘘だろ…?』
そしたら俺は、ホントにバカで最低だ。
前に言ってた“守る”ってそういうことだったのか?

弥生、弥生、弥生!!

俺は、愛しくてたまらない彼女の元へ走った。

< 17 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop