【完】愛する人を守る方法

『どういうことだよ？』
高野くんがちょっと怒り気味の口調になっていた。

仲井くんは、喋り始めた…
「だって、そうじゃん？なんで鈴木（笑）？よりによってブスの鈴木と付き合うとか！マジ翔ありえねぇよ！！あ、もしかしてなんか賭け？だよな～♪じゃなきゃこんなブスと付きあわねぇよな～♪いくら賭けてんの？俺にも賭けさせろよ♪」
『てめっ！』
殴りかかろうとした高野くんを、あたしはおさえた。
だって、殴ったらケガしちゃう。
野球、できなくなるかも…しれない。
『鈴木…？』
あたしは“大丈夫”と伝えるように、苦笑いした。

そして次に、美子ちゃんが喋り始めた…
「仲井言いスギ～！あたし、爽子ちゃんのほうが趣味悪いと思うな♪」
「どういう意味？」
「だって～、高野くん野球バカじゃん？誰にでも愛想ふりまいて？ヒーロー気取り？みたいな（笑）？まさか、優しいとこがイイと思ってんの？バカだねぇ爽子ちゃん。そういう奴にこそ、裏があるんだよ。裏では何してるか分んないよ～？それに彼女ほったらかしでバカみたいに野球やるって、絶対！マジ爽子ちゃんありえな～い！キャハハッ」
「…ざけないで！」
「え？」