sweets
脈の打つ音が全身に響く


頭が暑くてぼーっとする



「ど?美味しい?」


三浦くんが覗きこむように私に問いかける


顔が少し近い

「う・・・うん!すっごく美味しい!」



「よかった、」

三浦くんの真っ白な歯がさわやかな笑顔によくあっている


彼はスイーツ部の部長をしている




両親共に有名パティシエで、三浦くんもパティシエを目指しているそう




「あっ、お金っ」


気づいた私が慌てていうと




「いいよ、今日は僕のおごり」




「でもっ」



「食べてくれただけで嬉しいからさ、じゃあ、バイバイ」



三浦くんはニコッと微笑むとどこかへ行ってしまった




口の中にはまだほのかな甘みが残っている



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