幼なじみが恋人に!?
あたしはその場の空気を静めたくて、僚介くんにお姫様抱っこされたまま直也の制服を掴んだ。
「亜由? どした?」
さっきまで僚介くんと不機嫌そうに話していたのに、打って変わってとても優しい声。
「直也、ありがとう」
「・・・っ、別に」
動けないのにあたしを守ろうとしてくれて、僚介くんに頼んでまであたしを守ろうとしてくれて、ありがとう。
そんな意味を込めて、嬉しさを隠せずに直也に笑顔でお礼を言った。