スカウト

それは今年の春...



「今日から高3かぁー・・・、実感ないなー。」


かったるーい始業式から抜け出してきたあたし。

あっ、けど普段はサボったりしないよ!?

うちの高校単位制だからね。


それにしても、街に来たのはいいけど暇だなー・・・。




「おーい!!! その子!!」

「・・・え?」

「そうそう! その子ー!」



遠くから男が走ってきた。

ナンパか? それともキャバ嬢の勧誘か・・・



「ナンパなら結構ですけど。」

「違う違う! スカウトしにきたの!」

「スカウト・・・、キャバ嬢も結構です。」

「それも違うって! 俺そんなあやしい奴じゃねーよっ♪」








・・・あやしい!! めちゃめちゃあやしい!!!

普通スカウトなら、スーツ着て名刺出して、

「うちの事務所に入りませんか?」

でしょ!?


なんでこいつは茶髪で私服で全力疾走で息荒いの!!

(しかも語尾に♪付いてるし!)

本気、なのか?





「とりあえず、カフェでお茶でも飲みながら♪」


えっ・・・まあいいか。 暇だったしね・・・。




---あの時あたしが断らなかったのは、あなただったからだね・・・---







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