君が笑う日まで…
その日私達が楽しいクリスマスを過ごす事はなかった。
夕食も三人だけで食べ、大きなケーキは半分以上も残った。
ソファで寝てしまった梨華を、抱っこして部屋に運ぶお母さん。
一定のリズムで点滅し続けるツリーの光が虚しく感じた。
「璃子ももう寝なさい」
梨華を部屋に運んだお母さんはツリーの前に座る私に言った。
「はい」
私は部屋に入ると布団に潜り込んだ。
どれ位経っただろう…
いつの間にか寝てしまった私は、お母さんとお父さんの話し声で目が覚めた。
お父さん帰ってきたんだ
そう安心していた。
でもお母さんの話し声はどんどん大きくなって
「他の女の所に行ってたんでしょッ!?」
お母さんはそう怒鳴った。