君が笑う日まで…



授業が終わると、夏季は真っ先に私の所に来た。


『夕飯のおかず買いに行くよッ』


そう夏季は言うと思っていたら、夏季は予想もしない事を話し始めた。



「璃子ごめんッ!私今日家に帰れないから、お兄ちゃんのご飯よろしくね」




家に帰れない?


え?



「ど…どうして?」


私が聞くと、夏季はにやけながら


「今日はクリスマスだよ?デートに決まってんじゃん」



そう答えた。


デ…デートぉ!?



「誰と!?」



目を見開いて私は夏季に聞く。



「そんな驚かなくても。相手は竜くん」


竜くん?



私は竜くんというのが誰なのか一瞬考えた後、前に三年のクラスについて行った時、夏季が話していた人だと思い出した。



夏季はあの時、竜くんとクリスマスの約束をしていたらしい。



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