君が笑う日まで…
ロウソクの明かりが部屋の中を照らした。
ロウソクの明かりで見える冬矢くんは、優しい笑顔で
「メリークリスマス」
そう言った。
「メリークリスマス…」
私が答えると、冬矢くんはにっこり笑った。
ロウソクを二人で消し、部屋の明かりをつけると冬矢くんはポケットから何かを取り出していた。
「これやる」
そう言って私の手に乗せたのは
携帯電話だった。
「え…?これ…」
「プレゼント、何買うか正直すげー悩んでさ。アクセサリーとか贈るべきなんだろうけど…俺はおまえといつでも連絡取りたいから、携帯にした」
そう言った冬矢くんは顔を赤くした。
私はそのプレゼントが凄く嬉しくて…
冬矢くんの気持ちが凄く嬉しくて…
泣いてしまったんだ。