君が笑う日まで…
「携帯くらいで泣くなって」
泣く私に困っている冬矢くんは私にティッシュを渡してくれた。
私は携帯を持っていなかった。
繋がりたい人がいなかったから。
持ってても仕方がない物だと思っていた。
そういえば…
私が冬矢くんのお母さんに一人で会いに行ってた時、
「おまえ携帯持ってねーから連絡取れなくて困るんだよ」
そう怒っていたね。
私が携帯を開くと
−着信−
携帯が鳴った。
私が冬矢くんを見ると、冬矢くんは自分の携帯から私の携帯を鳴らしていた。
「俺の番号、ちゃんと登録しとけよ」
私はその番号をメモリ1に登録した。