君が笑う日まで…
第5章
初めての旅行
「夏季〜」
お昼休み、雑誌を読んでいた夏季に声がかかる。
私達は声がした方を振り向く。
そこには夏季に手を振る竜くんと、冬矢くんが立っていた。
「どうしたの?」
夏季と私は教室のドアへと歩いていく。
「ちょっといいか?」
私達は廊下へと場所を移動した。
「え!?温泉??」
「うん、俺達もう卒業じゃん?卒業プチ旅行っつー事で、四人で温泉行くべ」
竜くんが夏季と私の返事を待っているようだ。
温泉って…
今まで行った事ない…。
すごく
楽しそうっ…
「勿論いいよ、ね?璃子っ」
夏季が私に振る。
「うんっ」
「んじゃ決まりっ。んじゃ今月の連休に行くからな〜」
私の返事で温泉決定。
私は冬矢くんの顔を見た。
ドキッ………
冬矢くんはすごく優しい笑顔で私を見ていた。