君が笑う日まで…



旅館に着いた私達は、一旦部屋に荷物を置く事にした。



さりげなく荷物を持ってくれる冬矢くん。


冬矢くん……



優しいな………




冬矢くんと竜くんは受付を済ませると、私と夏季の所に戻って来た。



「俺と夏季、冬矢と璃子ちゃんが同じ部屋ね♪」


そう言うと竜くんと夏季は仲居さんに案内されながら部屋に行ってしまった。



冬矢くんと…


同じ部屋に二人きりなんて…



私の胸は急に高鳴った。




冬矢くんと一緒に暮らしてるくせに…

何でこんなに緊張しちゃうのッ…




「行くか」



冬矢くんが私のボストンバッグを持つと、仲居さんについて歩いた。




ドキドキ………



ドキドキ………




心臓が煩いほど高鳴る。





「お客さん方、ほ〜んと美男美女ね〜」





廊下を歩いていると、仲居さんが私達に言った。




「すごくラフラブなのが伝わってきちゃうっ。うふふっ」



仲居さんの言葉に、私達は顔を見合わせて笑った。


緊張が少しほぐれた気がした。





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