君が笑う日まで…
彼女の一人くらいいてもおかしくないのに。
バイトの毎日で恋する暇もない感じ…。
お兄ちゃんがバイトで頑張ってる分、毎日美味しいご飯を作るのが私の役目。
早くお兄ちゃんにも素敵な人が現れたらいいのに…。
と思いつつ、本当にお兄ちゃんに彼女ができちゃったらちょっと妬いちゃいそうだけど。
私は鞄を持って教室を出ようとした時、一度振り返り窓際の一番後ろの席を見た。
神谷さんが席に座ったままだ。
小説かな?
本を読んでいるようだ。
「神谷さんッバイバイッ」
私は元気よく神谷さんに手を振った。
一度こっちを見た気がしたけど、すぐに本へと視線を戻した。