君が笑う日まで…
その日−…
俺はバイトから帰ってきた。
アパートには璃子しかいなかった。
夏季は竜の所にお泊りデートらしい…。
「ただいま」
「お帰りなさい」
俺の言葉に璃子は笑顔で答える。
その笑顔は曇っていた。
俺はそのまま風呂に入り、璃子とテレビを見ていた。
「冬矢くん……」
璃子が俺に声をかける。
「ん…?」
俺は俯く璃子を見た。
璃子は暫く黙ったままだったが、ゆっくりと顔を上げ、俺にこう言った。
「私…お母さんともう一度…向き合ってみる…」