君が笑う日まで…





その日−…




俺はバイトから帰ってきた。




アパートには璃子しかいなかった。


夏季は竜の所にお泊りデートらしい…。




「ただいま」


「お帰りなさい」




俺の言葉に璃子は笑顔で答える。



その笑顔は曇っていた。





俺はそのまま風呂に入り、璃子とテレビを見ていた。






「冬矢くん……」




璃子が俺に声をかける。




「ん…?」





俺は俯く璃子を見た。




璃子は暫く黙ったままだったが、ゆっくりと顔を上げ、俺にこう言った。







「私…お母さんともう一度…向き合ってみる…」





< 179 / 219 >

この作品をシェア

pagetop