君が笑う日まで…
−次の日−
お母さんが車で迎えに来た。
「璃子、荷物はこれだけ?」
「うん」
お母さんは私の少ない荷物を車に積んで車に乗った。
「璃子、学校でねっ。メールする」
見送りのために外まで出てきてくれた夏季が笑って私に言った。
「うん…」
私も笑って夏季に答えた。
「璃子…」
夏季の後ろから冬矢くんが私の名前を呼んだ。
夏季は静かにアパートの部屋に戻って行った。
「…お世話になりました」
「本当だよ。お世話しました」
笑い出す私達。
冬矢くんの笑顔が−…
優しくて−…
私は冬矢くんに抱き着いて泣いていた。
「おまえが卒業したら、迎え行くから。そしたら、また一緒に暮らそう」
冬矢くんの言葉に私は泣きながら笑顔で
「待ってる…」
そう答えた−…。