君が笑う日まで…
帰り道、会話する事は一度もなくて。

静かな夜の道を、間隔を開けて歩く俺ら。


俺はたまに後ろを振り返り、神谷がついてきている事を確認すると歩き出す。その繰り返し。



夏季…ビックリするだろうな。




俺はドアの鍵を開けて


「ただいま」


俺の声を聞くと部屋から夏季がひょこっと顔を出した。


「あれ!?お兄ちゃん今日早いね」


夏季が答えた。


「ちょっとな〜。上がれよ」


夏季に適当に返事をして、後ろにいる神谷に声をかけた。
俺以外に誰かいるのかと夏季が不思議そうな顔をしている。



「…お邪魔します…」



神谷が俺の後ろから顔を出し、夏季に挨拶をした。



「かッ…神谷さんッ!?」



案の定、ビックリの夏季。




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