君が笑う日まで…
「な…なんで神谷さんが家に!?」
「ナンパされてたとこを保護した」
俺は着替えしながら夏季に答えた。
「神谷さん座って!汚いとこだけどっ」
夏季はかなりビックリしていたが、神谷が突然家に来た事が嬉しいらしい。
神谷はその場に座った。
行儀よく正座なんてして。
「神谷、おまえ毎日あんな時間まで外にいるのか?」
スエットに着替えた俺は神谷の正面に座った。
「………親寝てから…帰るようにしてる…」
神谷は小さな声で答えた。
親が寝てから!?
何で!?
俺の頭の中は『疑問』の一言しかなかった。
「何でだよ?」
俺が聞くと暫く沈黙が続き、神谷がやっと口を開いて言った言葉は
「会いたくない…」
だった。