君が笑う日まで…
「お疲れ様でした〜」
「お疲れ!鮫島、気をつけてな」
俺はバイトの上司に挨拶をすると原付のエンジンをかけた。
アイツ…まだいるかな。
自分ん家に帰ったかな。
俺は神谷が俺のバイト中に家に帰ったのか、まだアパートにいるのかが気になって仕方なかった。
原付のスピードをあげ、俺は急いで家に向かった。
アパートに着き鍵を開けると…
「あッお兄ちゃんお帰り」
いつも通り、夏季が顔を出した。
そして
夏季の後ろには、エプロン姿の神谷がいた。
「璃子ちゃんねっ、何か手伝いたいって言うから今日は二人でご飯作ってみました〜」
俺は作業服を着たまま夏季に座らせられた。
「今日はハンバーグ。これ璃子ちゃんが作ったんだよ」
神谷は少し顔を赤くして俯いていた。
なんだか、その姿がものすごく可愛いく見えた。
「いただきますッ」
俺は神谷が作ったハンバーグを一口食べた。
「うまいッ」
俺の一言で夏季は神谷に
「やったね」
微笑んだ。
神谷は俯いたままだったけど、さっきより顔が赤くなった。