君が笑う日まで…
「ありがとうございました〜」
コンビニで牛乳とお菓子、俺の雑誌を買った。
神谷が真剣にチョコを選んでる姿に俺はうけた。
夏季と一緒に食べる物だったらしい。
つか…俺は?
「ねぇ!あのカップル超美男美女だよ」
「本当だ〜。お似合いだね」
コンビニを出ようとした時、女子高生が俺等を見ながら言っていた。
カップル…
俺と神谷、周りからはそう見えるんだ…
俺はちょっと照れくさい感じがしながら、アパートへと向かう。
「あッ…あのッ…」
歩き出した時、俺は神谷に呼び止められた。
「ん〜?」
俺が振り返ると、神谷はポケットからさっき会計した時にはなかったチョコを出した。
「これッ…この前のお礼です…」
顔を真っ赤にして俺にチョコを差し出す神谷。
「神谷…」
神谷は恥ずかしそうに俺を見上げる。
「おまえ…万引きしたの?」
「ち…違いますッ!!」
ありゃ…
冗談のつもりが膨れっ面になった神谷は俺を置いて歩き出した。
貰ったチョコがただ単純に嬉しくてさ。
俺はチョコをポケットに入れると神谷を追い掛けた。