君が笑う日まで…

「ただいま」


俺と神谷はアパートに着いた。


神谷は買ってきた牛乳を夏季に渡している。

今日はホワイトシチューらしい。


俺はダウンジャケットを脱いで買ってきた雑誌を開いた。


神谷がくれたチョコは夏季には隠れて食べよう。






「ごちそうさま」


飯を食った俺は、腕まくりをして


「今日は久しぶりに俺が洗いものしてやる」


気合いを入れた。


「マジ!?さすがお兄様」

夏季はそう言うとゴロンと寝転がりテレビのチャンネルをパチパチ変えている。


食った皿くらいさげろよ…


「私も手伝います」



神谷はテーブルの皿を片付け始めた。





狭い台所に二人並んで、俺は洗う係。神谷は皿を拭く係。



こう並ぶと、


神谷ちっちゃい。


華奢な体型で、


…守ってやりたくなる。



俺は皿を洗いながら、隣に立つ神谷を見ていた。



手首なんて折れそうなくらい細いし………




あれ……




何だ…?



あの傷……







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