君が笑う日まで…
家に暫く帰っていない私は着替えをあまり持ってきていない。
普段アパートでは夏季に借りたスエットを着ている。
服…欲しいな…
私は夏季に引っ張られ色んなお店に入った。
夏季は服を沢山手に持って私の胸元にあてて鏡越しに
「あ〜やっぱりこれも似合う〜」
「璃子ちゃんこれ試着して!」
次から次へと試着させられた。
着せ替え人形になった気分だった。
夏季は自分の服を買う為に私を買い物に誘ったらしい。
でも実際は私の服選びに夢中で自分の服はまだ一着も選んでいない。
「あ〜!これがいいッ」
夏季がイチ押しと言った冬物のワンピースとコートを買う事にした。
夏季は満足そうな表情をしていたけど、自分の服を選んでいない事に気付き、焦って店内を見て回っていた。