君が笑う日まで…
「あ〜疲れた〜」
夏季は手に買い物した袋を沢山持って、店の外に出るとベンチに座った。
「夏季おばさんみたい…」
私は座った夏季の前に立ち、そう呟くと夏季は目を真ん丸に見開いて
「ひ…ひっどーい!!おばさんて!!」
頬っぺたを膨らませて私を睨む。
「え…今…夏季って…」
夏季は私が夏季を名前で呼んだ事に更に目を真ん丸にした。
そして真ん丸の目を細めたかと思うと、
目にいっぱい涙を浮かべた。
「う…嬉しい〜っ」
夏季はそのまま下を向いて泣きだしてしまった。
私は夏季が泣いた事に焦ってはいたが、悲しい涙ではない事がわかっていたから。
夏季の頭を優しく撫でた。