君が笑う日まで…
お昼休み、私は夏季と食堂へと向かった。
「お腹すいた〜」
夏季と私が食堂に着いた時
「夏季せんぱ〜い」
夏季の名前を呼ぶ声がした。
夏季と私が振り向くと、そこには髪がくるくると綺麗に巻かれ、目がパッチリとしたすごく可愛い女の子が立っていた。
夏季は不思議そうな顔をしている。
「あっ、私1−E安西美優ですっ」
「はぁ…」
その安西さんはニコニコしながら夏季に話し掛けるが、夏季は素っ気ない返事。
おそらく夏季は初対面なんだと私は思った。
「夏季先輩って鮫島先輩の妹さんなんですよね〜?」
ドキッ…
冬矢くんの名前が安西さんの口から出た時、胸が痛くなった。
この子も冬矢くんの事…?
「そうだけど?」
夏季が答えた。
「やっぱ鮫島先輩に似て可愛い〜。美優、鮫島先輩と絶対付き合う自信あるんでっ」
そう言うと夏季の手を無理矢理掴み、握手して食堂から出て行った。
「すごい自信…」
夏季が圧倒される程強引な安西さんに私達は呆然としていた。