君が笑う日まで…
次の日から、冬矢くんの側にはいつも安西さんがいるようになった。
朝登校すると、後から登校してきた冬矢くんの隣には安西さんがいて。
お昼休みも食堂で冬矢くんの隣にピッタリとくっつく安西さん。
「タチ悪いよ、あれ」
夏季が私にジュースを差し出した。
「ありがとう…」
夏季と私は屋上に来た。
夏季は安西さんの行動に腹が立っているようだ。
「下心見え見えってのが嫌なんだよね〜」
夏季はジュースを飲むとゴロンと屋上の地面に寝転んだ。
「璃子〜?」
「ん?」
「自分の気持ちに嘘ついちゃダメなんだからね」
夏季はそれだけ言うと黙ってしまった。
私の気持ち、夏季にはバレちゃってるみたい…
「ん…」
私はただそう呟いた。