君が笑う日まで…
「好きな人を信じてみなさい?」
お母さんは笑顔でそう答えた。
信じる…?
私は今まで誰も信じる事ができなかった。
信じても裏切られるから…
「だって、自分の好きな人が簡単に裏切るような人だって思いながら恋するなんて苦しいだけじゃない?」
「自分が選んだ人なんだから、もっと自信を持って好きでいなさい。相手を信じて好きでいる方が楽になるわよ」
お母さんは笑顔で私に言ってくれた。
冬矢くんを信じる…?
私はずっと突っ掛かる何かが取れた感じがした。
私は冬矢くんを信じていなかった…
冬矢くんが他の男と違うって自分で気付いていたはずなのに。
私は冬矢くんに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。