君が笑う日まで…
「璃子、これ運んで〜」
私と夏季はいつも通り、夕飯の支度をしていた。
バイトから帰ってくる冬矢くんの時間に合わせて、私達は夕食を作っていた。
今日は鍋にしようと、夏季はスーパーで鍋の材料を沢山買ってきていた。
外はパラパラと真っ白な雪が降る夜だった。
『ピンポーン』
チャイムが鳴った。
「あれ?お兄ちゃんかな?」
台所にいる夏季が玄関に歩いていく。
私は冬矢くんが帰ってきたと思い、テーブルにお皿や箸を運んだ。
「お邪魔しまーすっ」
玄関からは、冬矢くんではなく女の人の声がした。
私が玄関を見ると
そこには
安西美優が立っていた。