君が笑う日まで…
「またアンタ…?何の用?」


声のトーンが少し下がった夏季が聞く。


「夏季せんぱ〜い、そんな恐い顔しないでくださいよ?せっかく遊びに来たのに〜」


そう言うと安西さんはブーツを脱いで、部屋に入ってきた。


部屋に入った安西さんは、私を見るなり



「へぇ…神谷先輩、本当に一緒に住んでたんだ?」



そう言った。



夏季は安西さんを睨みながら


「だから何の用なの?」



と言った。


明らかに不機嫌の夏季と

コートを脱ぎキョロキョロ部屋を見回す安西さん。

そしてただ黙って立つ私。





「鮫島先輩に会いに来たの」


そう言うと、安西さんはタバコに火をつけた。



「お兄ちゃんならまだ帰って来てないけど?」


夏季の言葉にタバコの煙をふーっとはくと


「ま、別にいいけど。てか美優が来た本当の理由は」


そう言いかけると、安西さんは私を見た。




「神谷先輩。鮫島先輩の事、好きなわけ?」



安西さんの言葉にただ俯く私。






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