君が笑う日まで…


「神谷…今の…」




冬矢くんがバイトから帰ってきた事に全く気が付かなかった。




一番知られたくない人に



一番知られたくない事実が



最悪な状況で知られてしまった。




「本当だよ〜?美優、神谷先輩の同じ中学校の人に聞いたんだから。三人にまわされたってね」




やめて…




やめてよ…



冬矢くんの前で…




やめてよッ…





私はそのままアパートを飛び出した。



「神谷ッ」




冬矢くんの声は私の耳には届いていなかった。



もう




私は





貴方の側にはいられない









< 82 / 219 >

この作品をシェア

pagetop