君が笑う日まで…
「おまえ、どうゆうつもり?」
俺は自分の腕を安西の腕から離すと静かに安西に聞いた。
「え?何が〜?」
安西は甘えた口調のままだ。
俺は安西にかなり苛立っていた。
「神谷の事だろ」
俺は苛立ちを押さえるのが精一杯な状態だった。
「あ〜レイプの事?だってあの人鮫島先輩に内緒にしてたじゃん。汚い体のくせにそれを隠して鮫島先輩の家に住み着いちゃってー…」
安西の言葉は途中で止まった。
俺は壁に寄り掛かる安西の顔のすぐ脇をおもいっきり殴っていた。
コンクリートの破片がパラパラと落ち、俺の拳からは血が流れた。
「おめぇは、人の苦しみがわかんねぇのか?」
安西は俺の行動に、涙目になりガタガタと奮えだした。
「あいつの過去に何があろうが、俺には関係ないんだよ」