君が笑う日まで…
クリスマス
今日はクリスマスイヴ。
私は朝から少しドキドキしていた。
私はクリスマス楽しい思い出がない。
お父さんが家を出て行った日はクリスマスイヴの夜だった。
小学生だった私は学校から帰ってきて、妹の梨華とツリーに飾り付けをしていた。
お母さんは大きなケーキを買ってきて、いつもと違う豪華な夕食を作っていた。
「お父さん、遅いね」
私はキッチンで忙しく夕食を作るお母さんに聞いた。
「そうね…残業かしら…」
お母さんは時計を見ると心配そうな顔をした。
「もうすぐ帰ってくるだろうから、璃子手伝って」
お母さんは私に笑顔を見せた。
「うんっ」
私はお母さんの手伝いをしながらお父さんの帰りを待った。