愛 ~①巻~
離れて行く時、聞こえた声。

由希が龍に喋る声。

「由希って呼んでよぉ」
なんか裏切られた気分。
『もう~陸!』

私は陸に抱き付く。

「どうした?」

なんかすごく…。

『寒い…』

「寒いぃ?有り得ねぇ!」

陸はそう言いながら、

私達の、

荷物を置いている所に行った。

プールから、

ちょっと離れている場所。

『うぅ~寒い!』

「よーしよし」

陸は私の体に分厚いタオルを巻く。

『タオル…沢山、持って来てるね』

「だろ?未來に何か有った時に、使おうと…」

『タオルで私を守れるの?』

「守れるよ!今、現在、役に立っている!」

『だね…陸…大好き~!』

私は陸に強く抱き付く。
「俺も陸、大好き~」

『……龍…』

そこには、何故か、龍と由希が居た。
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