愛 ~①巻~
『抑えてないよ…?』

抑えてなんか無い。

「何…嘘付いてんだよ…
お前…龍が好きなんだろ?」

龍…。

由希の恋を…

『由希の恋を応援するんだから…
私が何をしようと関係ない…』

「未來…後悔したいのか?」

後悔……。

『後悔なんてしないよ?
私が由希の恋を応援するって決めたんだから…』
「後悔しても知らないからな!」

陸はそう言って何処かに行ってしまった。

後悔……。

『後悔なんて…
もうしてるよ…』

涙が溢れ出す。

私はその場に座り込む。
『なんで…バラバラになっちゃうの?』

私が着ているクリーム色のパジャマに、

黒い染みが出来る。

『なんで…?私、間違ってる事、してるの?』

由希が龍にキスした時、
悲しかった。

悔しかった。

苦しかった。

なんで…

『こんなに苦しまなきゃいけないの?』
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