カノジョの狭間
俺の日常
俺は男子校に通っていた

あつくて、むさくて、くさい

どこでもありふれた男子校だ


今日もいつもどうりの日常の始まりだ

俺は朝いつも自分の下駄箱をあけるとき、
ラブレターとか入ってないかな~とか、
ありがちなラブコメみたいなことを考えてしまう

ま、男子校だからありえないし、
あったら逆にひくけどもな

「おはよう」「おす」

とか言いながら、俺は自分の席について
一時間目の準備をする

今日の一時間目は化学だ

「一時間目から化学とかマジ、つまんね~」

俺が教科書を出しながら横の席の相原に言った

「俺も化学とかマジ勘弁
 センターで使うから受けてるけどわけわかんね」

「ほんとつまんない」

俺と相原の会話を聞いていちいち視線でうったえてくる
勉強大好き野郎がいるのにも
ほんとつまんないと思う

「やっぱ男子校に入ったのは失敗だったな
 せめて共学ならもう少しやる気でるのにな」

相原よ、それはお前だけでなくて
この学校にいる普通の男子高校生なら誰だって
考えていることだぜ

そう、もちろん俺には、そして相原にも彼女はいない
俺に至っては童貞だ

「でも、共学だったらそれはそれでお前授業に集中できね~だろ」

「確かにな、授業中も女の子のいろんな仕草とか見ちゃうな」

そんなこんな話混んでいたら
チャイムが鳴って、化学の教諭が入ってきた

あ~ほんと、つまんない
なにがエステル化だ、なにが異性体だ





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