white or brackⅡ
破損された戸籍
それはこの世に存在していないということ・・・
「それを修復してみるとあの子の情報が色々出てきた」
「名前は!?」
「それは自分で聞かないと・・・あの子を見ればわかると思うけどきっと人間不信だと思うわ」
「だから友達になってあげなさい」
そう言って優しく微笑むお母さんとお父さんに涙が出そうになった
涙で霞む目にお母さんとお父さん以外に誰かが写ったような気がした
「・・・?」
誰?
涙を拭いてよく見てみると誰も居なかった
「どうかしたの?」
「ううん、なにも・・・」
「そう?・・・あのねお父さんと相談したんだけど、あの子がよければ養子に来て貰おうかなと思ってるんだけど・・・」
「私は賛成!!私あの子のとこに行って来る!」
私は大慌てで部屋を飛び出した
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「零も大きくなったわね」
「あぁ・・・」
「見せてあげたいわね」
「もうすぐ見せてあげれるよきっと」
涙ぐむ雅と悲しい顔の風樹が扉を見つめていた