white or brackⅡ
「おい!どうしたんだ?」
焦っている慧の声が聞こえる
また人に迷惑かけてる
もう大丈夫だよね?
「ううん、なんでもないよ」ニコッ
涙を拭いてそう言うと慧は顔をしかめた
「作り笑いすんじゃねぇ・・・泣きたいなら泣け」
そう言って引き寄せられ抱きしめられた
「泣きたくなんか・・・」
「わかったから」
ポンポンと頭を叩きながら優しい声でそう言う慧に涙が出てきた
「うぅ・・・優香が・・・」
「ん?」
「優香が裏切ってたなんて!」
その言葉に一度手を止めた慧は少しして
「話し聞いてやるから思い切り泣け」
そう言ってまたポンポンと叩き出した
「うぅ・・・うわぁーーん」
しばらく大声で泣いた私はそのまま眠ってしまった
慧のポンポンと叩く手が心地よくて
安心して眠ってしまった
この光景も見られていたなんて知らずに