white or brackⅡ

「もう最近は酷すぎるんですよ!この前なんかバケツで水を掛けられたんですよ!他にも机の中に動物の死体が入ってたりともう酷い酷い・・・」

確かに酷い・・・

そんなのに耐えてたのか・・・

スヤスヤと眠る零に視線を向けると俺の服を握っている手に包帯が巻かれていた

「・・・この怪我は?」

まさかと思い恐る恐る聞くと千鶴は目を吊り上げて言った

「今日の朝靴箱に手紙が入ってて開けると中からカッターの刃が滑り出してきたんですよ!それはその時の怪我です」

怪我まで・・・

クソッ

藤岡真里菜とか言う奴の会社潰してやろうか?

零のことを見つめながら心で思う

でも零はそんなことしちゃだめ!って怒るだろうし・・・

最近酷くなった理由はなんなんだ?

「しかもその手紙の内容が『慧様に近づくな』ですよ!?」

「は?」

「いやだから『慧様に近づくな』」

「様って・・・」

「そこなんですか・・・慧さんが来るようになってから酷くなったんですよ!?」

は?え?

俺のせい?

「零なんか泥棒猫って言われたんですよ!」

・・・どうやら俺のせいみたいだ・・・

「だからもう零に会いに来るのやめてくださいね?」

「いや、それは無理」

即答で答えるとあからさまに顔をしかめた千鶴

何気に怖いから早口で続ける





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